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ハイパードライヒト乾燥羊膜を用いた外科的再建術 再発翼状片(増殖組織が角膜輪部を超えるものに限る。)

診療科:眼科

ハイパードライヒト乾燥羊膜を用いた外科的再建術 再発翼状片

 翼状片は、白目の部分(結膜)に異常な増殖が起き、黒目の部分(角膜)へ増殖した組織が侵入する疾患です。紫外線の影響が大きいとされていますが、それ以外にも様々な原因で翼状片は発症します。治療は翼状片組織を切除し、切除した部分に自分の結膜を移植する手術(翼状片切除および結膜移植)を行います。しかしながら比較的年齢が若い方や炎症の強い目における翼状片では、翼状片を切除した後に再度翼状片組織が増殖して角膜に侵入してくる場合があり、これを「再発翼状片」と呼びます。
 現在、再発翼状片に対しては、「羊膜移植術」という手術が行われています。これは、再発した翼状片を切除した部分に、羊膜バンクで凍結保存されている羊膜を移植する方法で、平成26年(2014年)から保険適応になり、当院でも多くの患者様がこの手術を受けておられます。
 最近、羊膜を特殊な技術で加工して医療材料として使用する方法(ハイパードライ乾燥羊膜)が開発されました。従来、凍結保存で輸送や管理をしなければいけなかった羊膜ですが、ハイパードライ乾燥羊膜だと温度管理や輸送が容易となり、手術が大変行いやすくなりました。このハイパードライ乾燥羊膜は、富山大学医学部が開発し、平成28年(2016年)1月より、先進医療として使用できるようになっています。当院でも平成30年(2018年)3月よりこの先進医療が行えるようになりました。
 当院では、3名の角膜専門医(堀 裕一、岡島行伸、柿栖康二)がこの手術を担当します。

適応疾患は

過去に翼状片手術を受けた後に、再度結膜の翼状片組織が角膜輪部を超えて角膜に侵入している症例(再発翼状片)です。

方法

  • 局所麻酔ののち、再発した翼状片を切除し、その部分にハイパードライ乾燥羊膜を移植します。
  • 再発した翼状片をきれいに剥離する必要がありますので、手術時間は1時間程度かかります。
  • 術後管理のため、数日~1週間程度入院されることをお勧めします。(日帰り手術が可能かどうかは重症度によって異なります。)

費用

本手術は先進医療のため、先進医療にかかる費用は自己負担(100,000円)となります。
(ご加入の保険会社の先進医療特約が適応されるかどうかは各保険会社にお尋ねください)
それ以外の診察・検査・薬剤等は保険診療となりますので、実際に患者様がお支払いになる費用は、「100,000円+保険診療分(自己負担の割合で各自異なる)」となります。

お問い合わせ

当院の角膜専門医(堀 裕一、岡島行伸、柿栖康二)が手術を担当いたします。
現在、別の眼科に通院中の患者様は、上記医師宛、または角膜外来宛の紹介状をお願いしております。
すでに当院の眼科に通院中の方は、担当医にご相談ください。