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院長挨拶

東邦大学医療センター大森病院 病院長 瓜田純久

東邦大学医療センター大森病院
病院長 瓜田純久


 当院は関東大震災の余韻が冷めやらない1925年(大正14年)12月、帝国女子医専の付属病院として開院しました。紀元前、医療は呪術的な行為でしたが、ヒポクラテスが疾患を自然現象として捉え、経験と類推の積み重ねによって論理的かつ科学的な医療を模索しました。16世紀の顕微鏡の発明により、見えないものが視えるようになり、19世紀の細菌の発見に繋がりました。東邦大学が創立された1925年はワクチン開発、インスリン治療開始、そしてペニシリン開発前夜でした。特定病因を見つけることが医学の至上命題の時代と言えます。しかし、病因を取り除いても苦痛が緩和されない場合、病因に直面しても発症しない場合があることも明らかとなってきました。その時代に科学的発展と臨床医学との間にあるジレンマを指摘し、その矛盾に警鐘を鳴らし、「自然・生命・人間」を掲げて本学は誕生しています。
 大森病院の理念は、「良き医療人を育成し、高度先進医療の研究・開発を推進することにより、患者に優しく安全で質の高い地域医療を提供する」ことです。地域の皆様のご理解により、大森病院は特定機能病院として高度先進医療を提供する一方、地域の基幹病院としての役割も担ってきました。
 医療情報が溢れている現在、受診する診療科をわかりやすくするため、2003年からセンター化を推進してきました。心臓の病気、肺の病気、脳の病気、お腹の病気、腎臓病、リウマチなど、内科と外科が同じセンターで診療を担当し、皆様の要望に応えられるように編成しています。診療科がわかりにくい症状の方には総合診療科が診療に当たります。
 本学はチーム医療を推進し、個別に対応できるしなやかで、多様性を受容できる医療機関をめざしています。患者さんの心に寄り添える看護師たちは、皆様にとって心強い存在になると思います。臨床検査技士は、積極的に最新の検査方法の導入を図り、測定精度の維持・管理に努め、その専門領域ではトップランナーとして評価されています。先進医療を支える臨床工学士は、ハイブリッド手術室などで活躍しています。診断の核である病院病理部、中央放射線部門は臨床各科との連携を密にとり、迅速で正確な診断を行います。輸血部では24時間体制で、緊急の輸血に対応しています。

 高度先進医療の実践が、皆様の高い満足度に繋がるように、総合相談部を設置しました。治療や療養上のご心配、受診相談、医療費など、様々なご質問・ご提案に専従の職員が対応しています。

 入院したときの唯一の楽しみは食事です。健康的で美味しい食事の提供に、栄養部のスタッフは知恵を絞っています。薬剤部は、医薬品を調剤して供給するだけではなく、医療チームの一員として一般病棟のみならず手術室、救命救急センター、新生児集中治療室、外来化学療法室にも常駐し、適切で安全な薬物療法に貢献しています。

 皆様と顔を合わせることは少ないのですが、病院には影で支えてくれるスタッフが多勢います。迅速な紹介、個人情報保護には診療録管理センターが、円滑な紹介には地域連携部門パートナーが、耐性菌や院内感染の予防には感染管理部が汗を流しています。皆様の理解とご協力で行う臨床治験や臨床研究では、治験・臨床研究管理部が安全確保に努めています。高度で難易度の高い医療を安全に提供できるように高難度新規医療技術管理部を設立しました。

 このような本学の取り組みを客観的に評価するため、外部評価を積極的に受けております。2016年4月1日付で機能種別評価 一般病院2【3rdG Ver.1.1】の認定を受け、臨床検査に関わる5つの部門(臨床検査部、病院病理部、臨床生理機能検査部、輸血部、薬剤試験室)が、2017年3月16日付で国際標準化機構によるISO 15189「臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項」の認定を取得しました。継続的な質の高い医療を提供するため、学生や研修医の教育にも力を注いでおり、大森病院は卒後臨床研修評価機構の認定を受けております。

 1900年には50年であった平均寿命は100年になろうとしています。米を食べられなかった時代から、炭水化物を控える時代になろうと、100年前にだれが予想したでしょうか?現在はヒトという生物にとって、激変の時代と言えます。そのような時代において、いざと言うときに頼りにされる大森病院でありたいものです。病院の敷地に入ったら安心感を感じていただけるような、人間味溢れる温かい高度先進医療を提供できる病院として、そして時代の変化に十分対応できるように進化していきたいと考えています。