診療科・部門のご案内

救急・災害統括部

スタッフ紹介

部長 本多 満 部長
本多 満
Honda Mitsuru
氏名 職名 専門領域
本多 満 教授 救急医学、脳神経外科、災害医学
宮地 富士子 看護師長 災害看護、看護部看護師長

救急・災害統括部の発足

救急・災害統括部は2012年7月1日、院長直轄部門として発足した。東邦大学医療センター大森病院は平成9年に災害拠点病院の指定を受け、平成18年より東京DMAT指定病院となり救命救急センター、DAMTティームを中心に災害医療を実践し、日本DMATティームにも参入している。東日本大震災以後、大森病院の使命である大規模災害に対する救急医療体制の再構築が求められ、同時にさらに高い視点から日常救急医療のあり方を捉え直す必要性が指摘されている。この様な背景から、この新部門誕生となった。

目的と役割

部門の役割は名称通り、救急と災害の全般包括的仕事を統括する部である。大森病院として扱う救急や災害のことを纏めながら、最近の活動概要や地域医療行政などを纏めた。

【救急医療】

30年度の救急車受入数は約7,000台、時間外、休日受診患者を救急患者とすると約3万人、うち入院数は約6千人。その内訳は、内科系救急30%、外科系10%、周産期関連25%、小児科5%でまだまだ軽症患者が多い。時間外外来受診患者数は減少しているが、緊急入院患者数は微増し、時間外受診患者の重症度が上がった可能性がある。地元三医師会のご協力で“ 大田区平日准夜間小児初期救急診療事業(大田子ども)” 発足以来緊密な地域との連携が保たれ、医師会並びに当番医先生には大きなお力を頂いている。今後も発展させていければと願っている。二次救急は、救急隊からの電話連絡を受けて来院するが、二次救急不応需となる場合が少なからず存在するが、昨年度は75%以上の応需率を達成できた。今後も大学病院、特定機能病院のあり方として重症対応の必要性が拡大し、地域病院と連動した救急対応体制がさらに必要である。院外・院内に亘った横断的連携の中で大学として教育・研究に根差した救急医学としての側面も考えながら、努力していきたい。

【災害関係】

大阪北震災、北海道胆振東部地震と続けて震災が起き、岡山、広島では、大水害が発生した。いつでも私たちが東京都直下型被災地病院として活動出来るように活動している。直下型震災に対し各種訓練で入院患者対応を、災害対策本部を立ち上げ、震災時の個人のなすべき仕事を宛がいながら訓練してきた。大田区の緊急救護所の開設も同時に訓練し、電子タッグを用いた災害傷病者対応を訓練している。災害時のWi-Fi使用には問題を残すが、情報処理が格段と迅速化し、多極化した災害対応が可能になり、非常に有効な手段と考えられ今後も進めていきたい。また、図に示すように大森医師会と共同で大田区災害専用回線を共同開発中である。H30年秋の総合防災訓練では、この回線に電子タッグシステムを載せて、傷病者リストのやり取りを、緊急救護所、大森病院災害対策本部、大森医師会と連携して行う予定である。大田、品川両区での緊急救護所を中心にした急性期対応も医師会の強力な協力を得て、ますます具体化している。今後も、区南部災害医療連携会議を中心にして確実に取り組んでいきたい。