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【医療関係者の方へ】中央手術部・第2手術室の開設にあたって

東邦大学医療センター大森病院
中央手術部部長 落合 亮一

3号館の建設に伴い、2号館3階にあった中央手術室が3号館3階に移設されたのは、平成16年のことでした。以来、順調に手術件数が増えてまいりました。過去5年の手術件数の推移を図に示しましたが、麻酔科管理症例が1,000件、局所麻酔手術が500件増加したことがわかります。ただし、最近では手術室の利用率が限界を迎え、これ以上の手術の需要に応えるためには増築が必要な状況となりました。

当院では、救命救急センターの診療活動が極めて高く、緊急手術の占める割合が大学病院としては高いことが特徴といえます。実際、2014年度の実績を見ても、総手術件数8,800件のうち、18%の1,500件余りが緊急手術でした。つまり、増築に際しては、診療の基本である予定手術を維持しつつ、緊急手術にも対応可能な増築を検討いたしました。同時に、局所麻酔による手術は眼科手術が中心となりますが、年間2,600件あまりで全体の30%を占めていることも特徴です。これらのことから、従来の中央手術室(第1手術室)で行われている局所麻酔手術と眼科手術に特定した新しい手術室(第2手術室)を増築することになりました。

2号館再整備計画のひとつとして2号館3階にこの第2手術室を増築することとなり、耐震補強工事と連携し、昨年10月に竣工いたしました。2週間の準備期間を経て11月2日より運用を開始しております。

従来第1手術室は平日には眼科に10枠、そして局所麻酔手術に6枠の手術枠が割り当てられていました。計16枠分の手術に対応するために、4室の第2手術室が増築されたことになります。その結果、眼科枠、局所麻酔手術枠ともに週に20枠が設けられたことになります。一方第1手術室では、平日140枠全てが麻酔科管理症例に充てられることになります。

手術症例の高齢化が進んだ結果、総合的に判断すると基礎疾患として慢性疾患の存在は手術リスクとして無視できない状況です。実際、全国に先駆けて大森病院に開設した『周術期センター』では、手術や麻酔に関連するリスクが最小限であるにもかかわらず、基礎疾患のリスクが極めて高い手術症例の急増に対応することを目的としています。今後も、ハイリスク症例は、局所麻酔手術、眼科手術を含めて、第1手術室で麻酔科管理のもとで行う予定です。一方、ローリスクの症例については、将来的には第2手術室で麻酔科管理下に行うことも視野に入れて運用しています。

ところで、手術医療は急速なスピードで進歩・変容を遂げています。大森病院では胎児手術が始まります。また、循環器系の高度な手技に対応するためにハイブリッド手術室の導入も検討されています。常に時代の要求に応えながら、フレキシブルに変化することが中央手術部には求められていると改めて痛感いたしました。

その第一歩として、第2手術室が開設されたわけです。どうぞご期待ください。